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企画開発の話4(コンセプトから意味効用へ)

企画開発の話4(コンセプトから意味効用へ)


先日、コンセプトの話をしましたが、開発コンセプトと商品コンセプト以外にも小生が使い分けているコンセプトがありました。


重なる部分もあるのですが、より「意味合い」をわかり易くするため、開発コンセプトをヒドゥンコンセプト(隠れたコンセプト)などとも呼んでおります。


商品に込めた開発マンの本音、お客様の深層心理の本音に関わる部分を「隠れたコンセプト」と呼ぶと、お客様にコミュニケートする商品コンセプトとの混同を避けられます。


楽しい開発屋のブログ-開発4
深層心理の本音

また、商品コンセプトから派生してくる広告の考え方などをコミュニケーションコンセプトと言う風に呼んだりしております。


以上のような概念分け、呼び変えは結構重要で、一からげにコンセプトでは、仕事の混同やミスが起きそうで危険と思いますし、何より、こういう考え方を持つと良いのは、開発マン自身の自分の頭が整理できる事ではないか?!と思います。


この辺の事を理解して物を考えられると、初心開発担当でも企画面が相当良くなってくると思います。


なにせ、開発マンでも始めのうちは「こう言う市場がありそうです・・・」だけをワンシート企画書に書いてきたりするのですから、コンセプトの使い分けなどを考えるようになったら、随分とスッキリしてくる筈です・・・。


これらの事を前回の例に照らせば、

開発コンセプト(ヒドゥンコンセプト)は、ベンチシートのデートカー。

商品コンセプトは、多目的空間を持つ仲間達の車。

コミュニケーションコンセプトは、若者・楽しい仲間達の基地として訴求・・・
とかになるのでしょうか。


何れにせよターゲットを素直に研究して、「池の釣りの話」のように開発していくイメージに変わりは無いのですが、概念の仕事は苦しく難しい側面もあるので、こういう言い換えの道具などが開発マン自身のために有効だと思います・・・。


すがる藁・・・は沢山あった方が良いですから・・・。


次に、かつて開発系?の本を読んで感動した視点・・・意味効用のお話をします。


イヤー、本当にたまげた話で、小生驚きました。意味効用・・・お客さまにとっての商品の意味と効用・・・を考えろと言う事が書いてあったのですが、その意味合いを突き詰めると人間心理の深い部分に行き着くそうです。


例えば虚栄心・見栄とか・・・素直に手間が省けて便利とかいくつかの類型に落ちるそうです。で、この本(なんと言う本か失念してしまいましたが・・)では論理の実験的な展開例で、フランスパンの話を書いていました。

普通に企画するとフランスパンの意味効用は美味しくて滋養になるとか・・・だと。しかし、もっと違う企画も論理的には成り立つ・・・。


こうです。「アクセサリーとしてのフランスパン」と言う大胆な企画もできると言うのです。


楽しい開発屋のブログ-フランスパン
フランスパンがアクセサリーに!?

通常なら、最高品質のどこそこの小麦で、どういうイーストで、塩がどこそこ産で、発酵がどうで、焼きがどうで、添加剤が無くて・・・です。


しかしアクセサリーとしてのフランスパンでは、買った後パンを持って歩く姿が素敵、羨ましい、かっこいい・・・を狙うのです。


で、こう言う虚栄心を満たすパンは、高価であることとは別に、商品スペックへの要求事項も様々に変わってくると言うのです。


まず日持ちして、何日も持ち歩いても型崩れしない固さが必要であり、パッケージ(袋)も一目で高級なあのパンとわかる記号性を持つデザインで(例えばロゴだらけ)、かびてはダメで、味より色艶・形が良くて、買い物袋からどうしても飛び出すように長くて・・・などのスペックが要るというのです。


でも、それを買って持ち帰る時、電車の中で他の人たちから、

「あ、どこそこの高級なパンを持ってるわ」

「袋から飛び出してるから・・・バケットかしら?」とか、

「あんなパンを普段から食べるなんて、お金持ち??」とか、

「きっと家に帰って彼氏とワインでも飲みながら食べるんだわ」とか、

「いい暮らししてるんだわ」とか思われるわけです。


フー、これがアクセサリーとしてのフランスパンか?と思ったものです。随分と昔に読んだので、かなり小生の誤解も入っているかも知れませんが、確かこんな主旨の事が書いてありました。


小生は駆け出しの企画屋として、大ショックを受けました


まさかこう言うパンをストレートには商品にはしないでしょうが、確かに論理的にはありだ・・・と。


実際には品質も非常に良くて美味しいパンのメーカーさんがパッケージングだけでもこう言う感覚を取り入れたら面白いなーと思ったものです。


アクセサリーとしてのフランスパン・・・・企画は奥が深いものですね。


人の心に訴えるのですから、企画は人間心理のヒダの数だけあるのかも知れませんですね。


それから、ついでと言うわけではないですが、ターゲットと言う用語に関しても一つ・・・。


かつて、特に広告の世界での話として、リアルターゲットとイメージターゲットを分けて考える事を勉強しました。


リアルターゲットは実際に買ってお金を払う人。

イメージターゲットはリアルターゲットの購入意志の決定に大きく影響する人、確かそんな風に習いました。


例えば、2ドアのクーペのようなスペシャリティーカーの場合、助手席に座るであろう女性の意見が、購入者(男性)の意志に大きく影響するから、女性の納得する広告を展開すると言うのです。


具体的には車の助手席に素敵な女性(外国人のモデルさん等)が、快適そうに、気持ち良さそうに乗っているCM映像が使われたりします。


現実にあったCM映像ではテストコースのバンクを走ってくる車の映像で、運転席がずーっと日陰の中になっていて、運転者が男性である事がかろうじてわかる程度なのに、助手席には女性のモデル(いかにもと言う美人)さんがくっきり・・・。


車を買うならあれを買って!(自分が助手席に乗ってたら素敵に見える車だから・・・)と女性に言わせるんですね。


考えようによっては「ふざけた話」だと思います。だって買う本人より助手席がクローズアップされているんですから・・・。


しかし、そこには計算が緻密にあるんでしょう。もしかしたら、男性に向けても、この車にはあんなに綺麗な女性が似合うんですから、そう言う女性が乗ってくれるかも知れませんよ・・・と言うメッセージを出しているのでしょうか・・・。


もっと考えたら、家族に中学生がいるような家庭に向けた車(ファミリーカー)だったら、(親が30歳の時生まれた子供が今、中学生14歳なら父親は今44歳くらい・・・)中

学生の意見がかなり影響すると言われています。


だとすると、イメージターゲットの中学生の子が後部座席で快適そうにビデオを見ていたり、後部座席用のモニターでゲームをしていたり、はたまたなぜか助手席で父親の代わりにカーナビを操作して満足そうだったり・・・そんなCMが考えられますね。


ファミリーカーの購入では、中学生くらいの少年が家族にいると、その少年の方が父親より新型車の内容に詳しいため、父親が彼らの意見を参考にする事が大変多い・・・のだそうです。


この辺の広告策に絡む考え方も、開発の頭を整理する時に参考になりますね。

ただ、ちょっと脱線しますと、イメージターゲットと言う言葉には違和感があります。


おそらく小生が英語を喋れないからなんですが、イメージターゲットという言葉が現実に意味するところに適さないように感じてしまいます。


影響する人物。インフルエンス・パーソンとか・・・。
事実上の決定する人。デシジョン・ターゲットとか・・・。


なんかそう言う方がピンときますがこれは日本人英語の語感なんでしょうね。

英語が堪能な方に笑われそうです。


06-20-05 17:23 |

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東京の日本橋で小さな会社(ビー・ナチュラル㈱)をやっております。
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